ひとこと

28年・ブナの森坐禅会

H28・8・28実施

 今年で第8回の実施になります、ブナの森坐禅会、霧雨の中、申し込まれたほとんどの方にご参加頂き有り難く存じ上げます。

 音を聞きますと、大雨のように感じますが、八甲田山の雲の沸き上がりが霧雨となって深緑の木々の葉を濡らし、滴となって葉面に落ちる音が今の音です。このブナの木は、直幹として立ち上がった日本一のブナとして認定され、樹齢400年もの風水に耐え、古来カムイの樹として崇められた木であります。ここでの坐禅は、まさに仏教冥利、お釈迦さまの功徳最大の行でありますことを証明いたしますので、日々の艱難辛苦を洗濯し、自己を開放いたしましょう。

323年ほど前、台風に打たれ、このブナの枝が折れました、協賛者「しるばにあっぷる」の編輯長 山本公一さんが、その枝で佛像を彫り上げました、里帰りした仏像が、坐禅して原木のブナの木と一体になりますので、私たちも自然と一体になる坐禅を実施いたしましょう。

 

33山本公一さんが初めて彫り上げた観音様です。

 

 

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 案内で紹介したように山本道興が、大本山総持寺祖院を送行し、、この姿で輪島市門前から福井県武生まで、延べ340キロ、老体(62歳)にムチ打って(?)踏破しました。「人間、為せば成る」の見本です。体験したものは自分のものです。理屈ではない生の体験、体から吹き上がるものが智慧です。坐禅の後に報告会を兼ね20分のお話をいたしました。祖院に入山して3か月押せば倒れる様な体調で、病院に通院しながら修行生活しましたが、気持ちの刷新か、お釈迦さまに近づいたのか、よく精進したものと誉める次第です。大方の方々は、頭で考え「自分にはできない」、「時代が違う」と、言い訳を先に逃避の場を作り、自己弁護いたします。「いのち」の偉大さを無視して、日々の生活に流され、ヤルことをやらず(寝る時は寝て、食べる時に食べ、歩く時は歩き・・・)自己保身をしています。

 仏教は、この正反対、180度の生き方をする世界です。そこには不安心配一切なしの世界。

 

和尚のひとこと