東日本大震災

2015鎮魂の祈り

種差海岸で行われた2012年から活動している「HUMANBANDあおもり」の様子をデジブックにて公開しています。

津波支援、手をつなぐ会

・4年前の只今、この時、記録し得る歴史に入って、史上最大の地震津波が発生し、
多くの方々の人命、財産、動植物の命を奪い、社会資本を壊滅がさせられました。

・今日ご参集の皆様には、あの震災に思いを残し、亡くなった方々のご冥福を祈り、
残された者の使命を、実行しようとの思いからお集まりなされたと存じます。誠に敬服いたします。

・当時を思い起こせば、空にはカラスすら飛ばず、大地には犬猫すら見ることができませんでした。

・被災地支援で、宮古市真崎海岸にお邪魔したおり、津波溯上高さを目にしました、その高さたるや38M、ビル13階建てに相当します。

・沿岸部の市町村は、海抜15M以下の建物一切がプレスされた如く、パイルで地耐力を取った4階のマンションが横倒しになり、4,5階建ての庁舎の屋上に自動車が上がっている有様です。

まさに想像を絶する状況でした。

・親を亡くし、子を亡くし、財産の一切を失った被災者の避難所の状況は、正に壮絶悲惨極まりない状態雰囲気でした。

・これまで被災地に訪問した、走行した距離は、7,200キロを超えました。

・坐禅の縁で、米国アラスカ州から、オーストラリアのシドニーから、韓国曹渓宗等からご支援を頂き、またお寺の関係者等50トンを超す、支援物資が集まり、米、野菜、味噌醤油、共々避難所に届けました。

・あのガャ潟燈s足の最中、スタンドの協力を得て、ガソリン199ℓ入りのドラム缶と手押しポンプ共々被災地へ運び歩きました。

・避難所の炊き出しは、どこに行っても6時からにしました。支援は売名行為ではありません、ですから氏名組織名は名乗りません。岩手県南部、宮城県近辺の帰りは、毎回真夜中でした。

・また自衛隊の方々に挨拶しました。「この状況化では、頭を苛まれる方々が、出ますでしょうから、みんなで助け合い、擦り合いして、がんばって下さい」と。案の定、多くの方々が病んでいるようです。心をたむけるましょうよヨ。

・私の弟子に、原子力、核融合研究の工学博士がいます。彼を支援活動に連れ歩きましたのは3回です。

お寺を出るときは正常です、しかしガソリンや支援物資をおろし、炊き出しをし、帰る道中、彼の状況は一転しました。

鼻水が止まらない、涙が止まりません。目にした光景は、科学万狽フ世界に一心を捧げ、研究してきた成果が壊滅し、人為のはかなさ、無力さを痛感した世界です。

「あゝ、無常、この無常の世界なることを・・・」と。

支援活動を体験してから2年、「実際に、人を救う世界に身を捧げよう」との、思いから 得度し僧侶になりました。

今 箔o半島の曹洞宗大本山総持寺祖院に修行に出ています。

「人を助け平和な世界を希求した」お釈迦さまの弟子を作り得たのも、これも支援活動の賜物です。

今月3月30日かその次の週か、NHKの「鶴瓶に乾杯」の取材を受け、放映されるそうです。津波支援活動が作った坊さんですので見てやって下さい。

・無常なる、あの悲惨な状況を目にした、私たちのこれからの課題使命は、この状況を孫、子供達に伝承し、後世に残すことではないでしょうか。

・伝承の偉大さは、私たちが小さい頃、怖さの代名詞にした、「アモコがくる」の言葉に代浮ウれます。

750年も前の蒙古襲来が脈々と私たちの血肉に入り、子育てに貢献しました。悪いことをすれば、「アモコがくるゾ」と恐怖を教えられ育ち、行動の自制自律を身につけて来ました。

・三陸沿岸では、津波のことを「ヨダが来る、ヨダになったら山さ逃げる」と、伝承されてきました。

・「いのち てんでんこ」。命が掛った、極限のときは、「自分のいのちは、自分で守る」との戒めです。

「ヨダが来る」と「いのち、てんでんこ」は、対になったことばです。無意識の世界の偉大さ。頭で考えない世界、の現成です。

新潟県にある、「親不知・子不知という峠」の命名由来もここに有ります。

・しかし文化文明に包まれた今日、便利が優先され、人権尊重を声高々に、人間関係が希薄になり、古来からの伝承智慧が無視されています。

・この伝承の偉大さを後世の残すことが、私たちの最大の使命と存じます。

・物事を忘れない、確固たるものにするには、形にし、反復し反復し、反服し尽すことです。この様なイベントを毎年毎年実施し10年20年、この代、次の代と繰り返し、伝え残すことです。

一時の感情まかせ、自己満足では、伝承が風土化しません。

・亡くなった方々は、「いのち」の根源、起点たる自然(地水火風空)の中に溶け合い、共存し合っています。今、聞こえる、波の音、風の音、が物故者の悲願、懇願の声です。

「私たちの分まで真剣に生きて、住みよい社会を作って下さい」と、・・・・

この声を心の底に落とし、亡くなった方々のご冥福を祈りましょう。

・お耳を拝借し、有り難く御礼申し上げます。ありがとうございました。

新聞記事掲載

八戸市種差海岸にての一コマが新聞に掲載されたので報告いたします

東奥日報 東北大震災4年 デーリー東北